今年見た中でもっともゾッッッッとした映画でした!!!
日本のホラー映画愛好家の皆さん!!!
「蟲」を見ずして年は越せませんよ!!!
『中途半端な人間の行動が最悪の形で結実していく映画』が大好きな身としては、本当に全てがツボでした!!!
クライマックスのあの「顔」は今年見たどんなホラーよりも恐ろしく、胸が張り裂けること間違いなしです!!!絶対映画館で見ましょう!!!
阪元裕吾(映画監督)
映画の序盤、ヒロインが女に”美”と若さを求めてやまない欲望が見え隠れする群衆の言葉へとすかさず疑問を投げかけ、男たちを背にして駆け抜けていく姿が鮮烈だった。その躍動する体が食い潰されてしまう前に、追いつかれぬように走れ、とつい願った。
狂気なのは果たして世界か、自分か──映画に屹立する本質的な問いは、おそらくこの時代だからこそよりアクチュアリティを持つ。
児玉美月(映画批評家)
平波監督が江戸川乱歩を撮ると聞いて「乱歩と平波さんは相性良さそうだなぁ」と思った。でも相性とかそういうことじゃなかった。平波監督は乱歩を通して、現代と、自分と、自分への批評と、これまでの作品のその先をぶちこんで乱暴にかき混ぜてきやがった。後半のカオスなんて最高ですよ。悲しくて美しくて愛おしい世界を、スクリーンで一人でも多くの人が浴びますように。
宇賀那健一(映画監督)
都心のビルの眼下を流れるネオンとヘッドライトの川をバックにガラス越しに完成した屍体が、下町のレースカーテン越しの木造家屋へ女優として流れ着く。
思えば柾木が住む横十間川とは伊右衛門によって殺されたお岩の死体が眠る場所だった。
平波亘によって美しい光と影が、役者たちの横顔を照らし、闇に浸す。
まるで全編がインドネシアのワヤンの影絵芝居のようだ。役者全員が屍体か人形だ。
そもそも映画とは死者が労働しているに過ぎないのだから。
ヴィヴィアン佐藤(ドラァグクイーン、美術家)
映画全体に息苦しさと狂気が充満していた。
主人公の住む部屋は常にカーテンで閉ざされ、まるで繭の中のように見えた。その中で孤独に映画を作る姿が凄まじく、監督の情念が好戦的に溢れつづける90分だった。
これは絶対に映画館で観た方がいいと思います。
玉田真也(映画監督・劇作家)
蟲毒のように喰い合う男たちと女たちの異形な愛の物語だけど、この現代的な「RAMPO WORLD」の住人の誰かにはどなたも感情移入するはず。
そして、映画制作現場の最前線で奮闘してきた平波さんの”創作への思い”が脚本の行間からにじみ出ていた。必見。
後藤健児(映画ライター)
平波亘監督は大学の同級生で、同じ映画研究会に所属していました。その当時、同年代では自分が一番映画好きで一番見ていると思っていた私の10倍以上映画を見ていたのが彼です。(私はただの映画好きだと思い知らされました…)そんな映画狂いの平波監督が撮る江戸川乱歩作品というだけで既に見る価値があります。そして、映画『蟲』には平波監督の映画に対する異常なまでの愛情と熱量が凝縮されています。平波亘×江戸川乱歩という唯一無二の世界をお見逃しなく。
永江二朗(映画監督『きさらぎ駅』『夜勤事件』)